熊の走力はウサイン・ボルト以上の速さ!熊から逃げるのではなく寄せ付けるな!
皆さんは熊と聞いて何を思い浮かべますか?
クマモン?
プーさん?
なんだかいつものんびりしているように思いますが、
その巨体からは想像できないほど機敏で足が速いスピーディーな動物なのです。
これから夏にかけて山に行かれる方は装備を万全にしてからにしてください。
熊の走力とスペック
人類最速の男と言えばご存知ジャマイカのウサイン・ボルト選手ですが、100mの記録は2009年に出した9秒58です。
速いですね!
桐生祥秀選手や山縣亮太選手ら日本人が未だ9秒台に突入することが出来ない中、0.5秒も速いのですからずば抜けて速いですよね。
時速にすると37キロですが、
熊はなんと40~50キロは出せるそうです。
100mですとおよそ8秒台ものスピードを出せるということです。
あのボルトでさえ熊には追いつかれてしまうのですから、
我々一般人は追いかけられて逃げ切れる訳はないと言う事なのです。
熊はけっしてのんびり鈍重なわけではありません。
ものすごくスピードの速い猛獣なのです。
熊の生態
熊と言っても、北海道はヒグマ。
本州はツキノワグマと生息地を分けています。
以外に関東でも東京の奥多摩や神奈川の丹沢、埼玉の奥地などでも生息しています。
基本はやはり人里離れた森林に生息しており、どんぐりやタケノコなどの山菜や木の実、動物の死骸などを食糧としています。
しかし熊による獣害事件は2000年あたりから増え続けています。
毎年けが人が全国で100名前後、死者が3名程度でしたが、今年に入りもうすでに4名の方が亡くなられています。
ニュースでも報道されている秋田ではタケノコ採りに山に入った人達が次々と熊に襲われ亡くなるという被害が連続しています。
原因はその地で取れるタケノコが高額で引き取られることから危険承知で山に入る。
ところが熊もそのタケノコが好物なので人間と熊とのニアミスが頻繁になり、
襲われた人を食べた熊が
「人間は食べる事が出来る」
と認識したことから相次いで襲われたものです。
人を襲ったとみられる熊を駆除し、熊の胃を解剖したところ、人の身体の一部が見つかったのです。
熊にとって我々人間は捕食する事が出来る動物の一つということです。
山に入る時は装備万全で
私は去年の夏、家族で軽井沢に行き、とある山道散策にいく事にしました。
入口には
熊出没注意の看板。
「熊出るかもしれないから止める?」
しかし皆の意見はせっかく来たのだから登ろうとなり、登ることにしました。
入口からしばらくはうっそうとしており、いかにも熊が出そうな感じがします。
入口付近で降りてくる観光客1組とすれ違いましたので、上に行っても誰かいるだろうと思っていましたが、
その日は平日の午後と言う事もあり、行けども行けども人はいません。
とりあえず熊よけ対策に携帯ラジオをならしながら進みました。
娘は上り坂と足場の滑り易さから疲れてしまい、
「もう帰りたい」と言いますが、長男は上まで登るというので娘の手を引き何とか頂上近くの開けた場所まで辿りつきました。
大体40分位は登ってきたのでしょうか。
長男と嫁はもう少し先の小高い所まで行くというので、私は娘はその場に残り待っていました。
しかし、そこにも我々以外だれもいませんし、誰ともすれ違うことがなかったのです。
おそらく半径3キロには我々家族4人しかいないかもしれないということです。
そこには疲れたという気持ちは無く、ただただ周りを見渡し熊が出ない事だけを願いキョロキョロするだけです。
まるで猛獣の檻の中に入れられたような感じで、どこかからこちらの様子をうかがっているのでは?とも思ってしまいます。
「もし熊が出たら娘を、家族を守る事が出来るのだろうか・・」
素晴らしい景色など楽しむどころではありませんでした。
きっと誰かいるはずだから熊など出るわけないと完全に山をなめていました。
息子と嫁が戻ると、そそくさと逃げるように下山しました。
幸い熊には出会わなかったのですが、もう少し装備をしっかりとするべきだったと思いました。
せっかく登った山の雄大さや植物が織りなす色彩のハーモニーなど全く楽しむ事ができなかったからです。
せめて熊避けスプレーでも持っていれば、気持ちに余裕が出来、山を楽しめたはずなのです。
最低でも熊避けの鈴、ラジオ、爆竹、山刀そして熊避けスプレーを装備しましょう。
これから夏になり山や高原、キャンプや渓流釣りに行かれる方も多いと思いますが、装備万全で旅を有意義な物にしましょう。
山は自然の一部であり動物たちの行動範囲であり、いつニアミスを犯してもおかしくはないのです。
動物たちと程よい距離を保つことが必要であり、その地域に熊がひそんでいるのがわかれば、踏み入らない事が大事です。
秋田でもこれ以上熊の生息地に近づくことをやめ、これ以上の獣害事件が起こらないことを願います。