ラグビーでジャイアントキリングが起きにくいのは何故?そもそもの意味と日本代表が起こした奇跡を動画で!
皆さんもよくスポーツ中継などの解説でこのように話しているのをきいたことありませんか?
一体「ジャイアントキリング」って何の事なんでしょうか?
ジャイアントキリングとは?
ラグビーでジャイアントキリングが起きにくいわけ
2015年ラグビーワールドカップで日本代表が起こしたジャイアントキリング
2015年日本代表vs南アフリカ代表動画
2015年日本代表vs南アフリカ代表戦の海外の反応
ジャイアントキリングとは?
ジャイアントキリングは英語では
Giant-killing
直訳すると「巨人殺し」の意味となります。
力の弱いものが巨大な力を持つ強者に打ち勝つ事を言い、日本語でわかり易くいうと、
大物食い
や
番狂わせ
と言えばわかり易いと思います。
スポーツは勝負の世界ですから絶対と言うことはないのですが、あまりにも力の差が大きい場合は誰もが強者が順当に勝つだろうと思うものです。
欧米ではブックメーカーがスポーツの試合など対象にオッズを付けますが、そこでは強者は倍率は低く、弱者は高い倍率となります。
どうやっても弱者が強者に勝てないだろうとの大方の予想に反し、弱者が勝ってしまう事を
ジャイアントキリング
というのです。
今までの日本のスポーツ史で有名なジャイアントキリングと言えばサッカーの「マイアミの奇跡」を外すことは出来ません。
マイアミの奇跡
1996年アトランタオリンピックサッカー男子リーグの日本代表はグループDに属し、ブラジル・ナイジェリア・ハンガリーとの組となり、第一戦のブラジル戦では当然全世界の人がブラジル圧勝を予想していました。
それもそうです、ブラジル次世代の黄金世代とも言われたロベルト・カルロスやのちの日韓大会の得点王ロナウドを擁し、オーバーエイジ枠ではベベット、リバウド、アウダイールなどのスーパースターぞろいの布陣で誰もがブラジルが優勝候補の大本命と思っており、ブラジルの人達は日本相手ならば「逆立ちしながらサッカーやってもブラジルが勝つ」と思っていたようでした。
それもそうで、日本はオーバーエイジ枠を使わずに23歳以下の若手だけであり、A代表経験者は前園真聖と城彰二だけでということもあり、ブラジル代表だけでなく全世界の人がブラジル圧勝間違いなしと思っても仕方がない状況でした。
ところがいざ試合が始まってみると、日本選手全員集中力を切らさない守備と当時の日本の守護神川口能活の神がかりなセーブ連発でブラジルを抑え込み、逆に後半相手のミスを突き一点をもぎ取った日本はブラジルの猛攻を防ぎ王者ブラジルを破って見せたのです。
世界のマスコミからは「五輪史上、最大の番狂わせのひとつ」とも呼ばれ日本サッカー史上初めての
ジャイアントキリングでした。
日本ではマイアミの奇跡と呼ばれていますが、ブラジルではマイアミの屈辱と呼ばれているそうです。
ラグビーでジャイアントキリングが起きにくいわけ
ラグビーは簡単に言ってしまえば「陣取り合戦」です。
とにかく相手陣地深くで攻撃していればトライを取れなくてもキックで得点を得る事が出来ます。
対してサッカーはどうでしょうか。
サッカーはとにかくゴール内にボールを押し込まなくては得点にはならず、いくら相手陣地で闘い続けていてもゴールに入れなければ得点にはなりません。
弱いチームはゴール前を固め、一人の選手を前線に残しボールを奪ったら一気に一人残した選手にボールを送りワンチャンスでゴールを奪う事も出来ます。これをカウンターといい、全世界的に良くある戦術でありこの戦術を得意としている国もあります。
先の日本代表のマイアミの奇跡もカウンター一発で決めたゴールとも言えますのでサッカーはジャイアントキリングが生まれやすい競技です。
しかしラグビーの場合自陣奥深く慎重に守ってなんてやっていたら、トライこそ奪われなくてもキックで得点を奪われてしまいますので、あくまでも相手陣地深くで試合を進める必要があります。
ラグビーは15人で闘うものですので、個の能力も大事ですが、チーム全体の総合力で試合を有利に進める事ができます。
つまり15人個の力の総合力が勝っている方のチームが圧倒的に有利な競技なのです。
それが、屈強なフォワード陣のパワーであったり、バックスの走力であったり、キッカーの正確さだったりの総合力がチーム力となるのです。
2015年ラグビーワールドカップ直前の日本代表と南アフリカ代表の総合力を分析してみると明らかに南アフリカが圧倒的有利なデータがそろっており、やはり全世界の人が南アフリカが圧倒的有利と見ていました。
しかしジャイアントキリングが起きにくいラグビーで日本代表がとんでもないジャイアントキリングを起こしたのです。
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2015年ラグビーワールドカップで日本代表が起こしたジャイアントキリング
ラグビー南アフリカ代表ワールドカップ戦績
ラグビーワールドカップ出場全6回
1995年 | 優勝 |
1999年 | 3位 |
2003年 | ベスト8 |
2007年 | 優勝 |
2011年 | ベスト8 |
2015年 | 3位 |
出場6回で優勝が2回!!
予選プール敗退が無い安定感。
2015年の第8回大会まではニュージーランドが3回制覇、オーストラリアと南アフリカが2回づつ、イングランドが1回と4か国しか優勝していなく、中でも初出場の1995年にいきなり初優勝してしまうのですから実力は他国から抜きんでている存在と言えます。
優勝候補の一角として当然あげられていました。
対して日本はラグビーワールドカップにおいて、第1回大会から出場していますが、2011年の第7回までの間にたったの1勝しかしていないのです。
世界的に見てもラグビー弱小国が日本だったのです。
その超強豪南アフリカに弱小国日本が勝ってしまうという大波乱
ジャイアントキリングで全世界が驚愕したのが2015年のプール戦【予選ラウンド】第一戦
日本対南アフリカ戦です。
2015年日本代表vs南アフリカ代表動画
何度見てもなぜか泣けてきます。
きっとラグビーファンの方も何度見ても泣けてくるはずです。
今まで弱小日本と他国から言われ実際戦歴を見ても、その通りでした。
そんな弱小国日本が優勝回数2回の強豪に勝ってしまったジャイアントキリングで泣けてくるのでしょうか。
気分が落ち込んだ時や辛い時など対南アフリカ戦の試合を見ては頑張ろうと思う方は少なくないはずです。
2015年日本代表vs南アフリカ代表戦の海外の反応
「日本は美しいプレーをして、南アフリカは寝ていた」
日本が南アを気絶させた
英BBCスポーツウェブサイト
英国の青い空にW杯史上何よりもすごい雷が落ちた
英紙ガーディアン
「こんな話は書けない」、W杯の公式ツイッターも「W杯の歴史上、最大の番狂わせ」
小説「ハリー・ポッター」作家J・K・ローリング
W杯の歴史上、最大の番狂わせ
W杯の公式ツイッター
「英国のオッズでは、南アフリカの勝ちが1・0倍だった。南ア勝利が世の中の常識で、賭けとして成立しない勝負に日本は勝った」
「最も番狂わせが起きづらい、どんな国際試合よりも評価が高いW杯で、優勝経験国とがっぷり四つに戦って勝った。純粋に感動した」
現地で観戦した元日本代表WTBの大畑大介さん
ラグビーでジャイアントキリングが起きにくいのは何故?そもそもジャイアントキリングの意味は?まとめ
ラグビーは他のスポーツに比べ番狂わせ(ジャイアントキリング)が起きにくいスポーツです。
個々の能力が高い人達の団体競技がラグビーだからです。
一人の能力が突出していても試合は勝てませんし、全員の力の結集で勝利を目指すものです。
もうじき2019年ラグビーワールドカップがわが日本で開催されます。
日本全国でそれぞれのチームがキャンプを張り試合に臨みます。
是非あなたのお住まいの近くに世界の強豪チームがキャンプ地としてくるのであれば、是非見に行ってみてはいかがでしょうか?
ラグビーワールドカップが日本で行われるのは我々が生きている間は二度とないかもしれないのです。